災害用の棚を作ると、食べ慣れない非常食が期限切れまで残ることがあります。ローリングストックは、普段食べる缶詰や麺を多めに買い、古いほうから日常の夕食へ回す考え方です。この記事では、始め方と続き方をまとめます。

非常用の別棚を作らない

始め方は、いまの棚に同じ商品を一つ余分に足すだけです。消費期限の近い物を手前にし、買い足しは買い物のついでで十分です。防災の日にまとめて買うと、食べ慣れない物が溜まりやすいです。

水はペットボトルをケースで置き、夏に一本ずつ日常へ出すと回転しやすいです。床に直置きしてラベルが剥がれると期限が見えず回転が止まります。台の上か中身が見える箱に置くと安心です。

最初から七日分を揃えようとすると続きにくいです。三日分の普段食から始め、回転が見えてから足すほうが現実的です。

家族が食べる味だけにする

自分が食べない味の非常食は、災害時も食べません。普段のカレーと白米のパックが向いています。今週の夕食に一缶使うところから始めると、回転が体感しやすいです。

賞味が切れた麺は、期限切れ直後に通常の夕食へ回すほうが、捨てるより先に食べられます。缶詰の味が家族に嫌われると期限切れまで残るため、嫌われない味に揃えることが大切です。

子どもや高齢者がいる家庭では、温める手間が少ない物も混ぜておくと安心です。ただし、食べたことがない味だけを災害用に残すのは避けたほうがよいでしょう。

熱源とリストもセットで見る

備蓄は食料だけでなく熱源も必要です。カセットコンロのボンベは期限と本数を確認します。ガスは食料より先に使えなくなることがあります。キッチン用と混ぜると災害用の本数が分からなくなるため、災害用の印を書いておくとよいでしょう。

何が何個あるかは、棚の扉裏に書く運用がおすすめです。頭の中の在庫は外れます。一人暮らしは三日、家族は七日など、自分の想定日数を先に決めておくと買い過ぎを防げます。完璧な備蓄より、期限切れがない棚を目指すほうが現実的です。

懐中電灯や充電器の電池も、食料と同じく期限と本数を一覧に足しておくと安心です。食料だけ揃って熱源と明かりがない、という偏りを防げます。

買い物帰りに数字を直す

リストの更新は、買い物から帰ったときに扉裏の数字を直す流れが続きやすいです。「あとで直す」は直りません。奥に新しい物、手前に古い物、という箱の向きも、仕組みとして決めておくと迷いにくいです。

回転が止まっている物だけ非常用、という混在はやめたほうがよいでしょう。日常で回す備蓄に一本化すると、捨てる日が来る缶が減ります。

期限が近い物の回し方

期限が二週間以内に来る物は、その週の献立に先に入れるとよいでしょう。「災害用だから開けない」と残すと、結局捨てる日が来ます。ローリングストックの意味は、災害のときも日常と同じ味が出せる状態を保つことです。

まとめ買いのチラシに釣られて味の違う缶詰を増やすと、棚が複雑になります。増やすなら、すでに回転している品目の本数だけを足す運用がおすすめです。味の実験は、災害用ではなく普段の一食ですると安心です。

備蓄の続け方は、完璧なリストより、扉裏の数字が現実と一致しているかにあります。買い物のついでに一つ足し、古いほうから夕食へ回す。この二動作だけで、多くの家庭は回り始めます。

水・食料・熱源のバランス

水だけが多くて食料が少ない、食料だけ多くてボンベがない、という偏りはよくあります。想定日数を決めたら、水・主食・おかず・熱源の四行で過不足を見る表にすると安心です。表は完璧でなくてよく、買い物のたびに一行直す程度で十分です。

アレルギーや持病で食べられない物がある家庭は、代替の品目を普段から回しておくと災害時も困りにくいです。食べ慣れない代替食を災害用だけに置くと、結局手を付けずに期限が来ます。ローリングストックは、日常の献立に載る物だけを多めに持つ考え方です。

賞味期限の近い物をまとめて処分する日を、季節の変わり目に一度入れる運用もあります。そのときは「捨てる」より「夕食に回す」を先に試すと、お金も棚のスペースも残りやすいです。備えは特別な棚ではなく、普段のキッチンの延長だと捉えると続きやすいです。

一人暮らしと家族での違い

一人暮らしは量が少なくて済む一方、回転を忘れると期限切れが一気に来ます。買い物袋を開けたその場で、古い缶を手前に出す動作をセットにすると続きやすいです。家族世帯は人数分を揃えようとして味の違う缶が増えがちなので、品目を絞って本数で持つほうが管理しやすいです。

停電や断水を想定するなら、水のくみ置きと、洗わずに食べられる物の割合も見ておくと安心です。ただし、それも普段口にしている物から選ぶのがローリングストックの考え方です。特別な防災食は、回転の仕組みができたあとの上乗せだと捉えると負担が少ないです。

まずは普段食べる物を一つ余分に買い、古いほうから夕食に回してみてください。専用の防災棚を作らないほうが、続きやすいです。

同じ分類の記事

よくある質問

Q専用の防災食から揃えるべきですか?

食べ慣れない物は災害時も残りがちです。普段のカレーや白米パックなど、家族が食べる味から多めに買う始め方がおすすめです。

Q水とカセットボンベも回転できますか?

水はケースから夏に一本ずつ日常へ出せます。ボンベは期限と本数を見て、災害用の印を付けてキッチン用と混ぜない運用が安心です。