仕事を失ったあとに知りたいのは、制度の正式名称よりも「離職票が来る前に何をするか」と「ハローワークで何を数えられるか」です。先に分岐は二つあります。退職に伴う保険と年金の空白があるかと、雇用保険の基本手当を受けるかです。
保険・年金・住民税の期限は 退職後にやること完全ガイド です。このページは、失業側の親記事です。待期と認定日の細目は 失業手当(基本手当)の受給の流れ に分けてあります。
期限順のやること一覧
日付の起算は、最終出社日ではなく 離職日 です。人事に「離職票の発送予定」と「資格喪失日」を一文でもらうのが、いちばん早いです。
| いつ | やること | どこ | 期限の目安 |
|---|---|---|---|
| 退職前〜退職週 | 離職票・源泉徴収票・退職証明書の行き先を聞く | 人事・総務 | 退職願を出した時点 |
| 退職日の翌日から20日以内 | 任意継続を使うなら申出 | 協会けんぽ(健保組合の人は保険者) | 必着。土日祝は翌営業日の案内あり |
| 空白がある週 | 国民年金の第1号(または第3号)、国保の届出 | 市区町村、または配偶者の勤務先 | 機構・自治体の案内に沿って速やかに |
| 離職票が届いたら | 求職の申込み(基本手当) | ハローワーク | 受給期間は原則、離職日の翌日から1年 |
| 求職申込みのあと | 待期(失業している日が7日) | ハローワークの案内 | 申込み日からの数え方は窓口が正 |
| 待期のあと | 離職理由による給付制限の有無 | ハローワーク | 自己都合でも期間は離職日で変わる |
| 認定日 | 失業の認定と求職活動の実績 | ハローワーク | 行けないと支給がずれる |
| 就職が決まったら | 就労の申告、再就職手当の可否 | ハローワーク | 黙って働くと返還の話になる |
次の会社が決まっていて空白が無い人は、表の保険・年金の行を飛ばして、源泉徴収票と住民税から入るとよいでしょう。それでも離職票は、基本手当を使わない人にも残ることがあります。
最初に、退職側の空白を潰す
失業手当のカレンダーを先に埋めたくなります。先に潰すのは、健康保険と年金の空白です。病院に行く予定がなくても、無保険の週は高いです。
退職後の健康保険は、任意継続、国民健康保険、家族の被扶養者、の3択です。任意継続は 退職日の翌日から20日以内 の必着、という案内があります。細目は 退職後の健康保険 です。番号の切替は 国民年金と厚生年金 です。配偶者の第3号だけ放置しないほうが安全です。
住民税は、特別徴収が止まると普通徴収の納付書が来ることがあります。普通徴収と特別徴収 に、現金が出ていくタイミングの差を書いてあります。茶封筒だからと捨てないほうがよいでしょう。
離職票が来るまで、手当は始まらない
雇用保険の基本手当は、離職して失業の状態にあり、求職の申込みをした人向けです。ハローワークインターネットサービスの案内では、受給できる期間は原則、離職した日の翌日から1年間です。所定給付日数が長い人は、その分だけ長い案内があります。期間を過ぎると、日数が残っていても支給されません。
手続の起点は、会社から届く離職票です。届かないときは、先に会社へ催促し、それでも動かなければハローワークに相談するのがおすすめです。「待っていれば届く」と自分で決めないほうが安全です。
待期は、求職の申込みをした日から数える、失業している日が7日、という整理です。待期と給付制限は別物です。離職理由によっては、待期のあとに給付制限が付きます。厚生労働省の案内では、正当な理由のない自己都合で、離職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月、それ以前なら原則2か月、過去5年に自己都合の受給資格決定が2回以上または懲戒解雇なら3か月、といった整理があります。自分の離職理由がどれに当たるかは、ハローワークが確認します。
基本手当の日数は、離職理由、年齢、被保険者だった期間で決まります。90日から360日の間、とハローワークは案内しています。自分の日数を記事から逆算しないほうが安全です。数え方の短編は 失業手当(基本手当)の受給の流れ です。
妊娠・出産・育児・病気などでしばらく働けない人は、受給期間の延長を申請できることがあります。延長の条件と期限は、ハローワークの案内が正です。
認定日と求職活動の実績
認定日に行けないと、支給がずれます。旅行や用事がある週は、先にハローワークへ相談しておくと安心です。求職活動の実績は、しおりの定義と自分の行動がずれると対象外になります。セミナーが何回分か、応募が何回分かは、認定日の前日に焦って決めないほうがよいでしょう。
アルバイトや就労は、働いた日と収入を申告します。空欄は、ゼロの証明にならないことがあります。失業給付の受給中に働く話は、黙って進めると返還になります。
無料でできる求職の起点は、ハローワークの求職申込みです。民間の転職サービスは、求人の幅を広げたい人の選択肢です。必要ない人は、ハローワークと自分で探すだけで足ります。登録その場の有料相談、不安を煽る「今やらないと」は不要です。次の会社が決まった人の書類・税金・通勤は 転職後にやること完全ガイド です。
就職が決まったあとも、申告は残る
再就職が決まったら、ハローワークへ就労を申告する流れです。再就職手当など、条件付きの給付があります。条件は窓口の今年の案内が正です。次の会社の資格取得日と、前職の資格喪失日の空白は 転職月の社保・年金 です。
副業や開業に進む人は、副業の税金 が別件で残ります。開業の届出と、失業の認定は混ぜないほうが安全です。
よくある詰まり方
- 離職票が来る前に「失業保険は自動」と思う
- 任意継続の20日を、退職願を出した日から数える
- 待期と給付制限を同じ意味で使う
- ネットの「自己都合は3か月」だけでカレンダーを埋める
- 認定日の前日に、対象外の説明会へ駆け込む
- アルバイトの申告欄を空欄のまま出す
- 民間の転職登録だけ先に進め、離職票を放置する
- 就職が決まったので、ハローワークへの申告を忘れる
- 保険の空白を後回しにして、手当の話だけ先に読む
カレンダーに書くのは、離職票の到着確認、求職申込みの日、認定日です。この3つが埋まると、残りは後から追えます。保険と年金の期限は、退職の親記事のカレンダーと並べておくと安心です。まずは離職票の到着予定だけでも、人事に聞いてみてください。
次に読む
- 失業手当(基本手当)の受給の流れ(待期・認定・求職活動の短編)
- 退職後にやること完全ガイド(保険・年金・税金の期限)
- 退職後の健康保険の選び方
- 年金の手続きでやること完全ガイド
- 国民年金と厚生年金の違い
- 転職後にやること完全ガイド(次の会社が決まった人)
- 転職月の社保・年金で空白を作らない方法
- 社会保険の扶養認定
参考・確認先
- ハローワークインターネットサービス 基本手当について(受給の入口)
- 厚生労働省 基本手当・再就職手当のQ&A
- 居住地を管轄するハローワーク(離職理由・認定日・求職活動の正はここ)
- 全国健康保険協会 任意継続(退職側の保険。組合の人は保険者)
- 日本年金機構 会社を退職したときの国民年金の手続き
よくある質問
Q会社を辞めたら、失業手当は自動で振り込まれますか?
なりません。離職票が届いてから、ハローワークで求職の申込みをし、受給資格の確認、待期、離職理由による給付制限、失業の認定、と進みます。受給できる期間は原則、離職日の翌日から1年間です。
Q退職の手続きと、失業の手続きは同じですか?
重なりますが、起点が違います。健康保険・年金・住民税は退職側の期限で動きます。基本手当は離職票とハローワークが起点です。保険の空白を先に潰す話は退職の親記事、手当と求職の数え方はこの記事です。
Q自己都合だと、いつも3か月待たされますか?
離職日と離職理由で変わります。正当な理由のない自己都合でも、離職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月、という整理があります。自分の離職理由がどれに当たるかは、ハローワークが確認します。ネットの一文だけを信じないほうが安全です。
Q次の仕事が決まりそうでも、ハローワークへ行きますか?
基本手当を受けるなら、求職の申込みが手続の一部です。民間の転職サービスだけ先に進めて、離職票を放置すると、受給期間の残りが減ることがあります。求職の起点はハローワークで足ります。
