転職のあとに知りたいのは、制度の名前よりも「来週、自分は何を出せばよいか」です。先に分岐は一つだけです。退職日の翌日から入社日まで、空白があるか。
空白がある人は、保険と年金を先に潰す流れです。順番は 退職後にやること完全ガイド と同じです。翌日入社でも、源泉徴収票と住民税と入社書類は残ります。このページは、次の会社側の親記事です。
期限順のやること一覧
日付の起算は、最終出社日ではなく 退職日 と 入社日 です。オファーレターの日付だけで安心しないほうが安全です。人事に「資格喪失日」と「資格取得日」を一文でもらうのが、いちばん早いです。
| いつ | やること | どこ | 期限の目安 |
|---|---|---|---|
| 承諾の前 | 労働条件通知書と口頭の差を並べる | 新しい会社 | オファーの有効期限内 |
| 内定の週 | 入社書類の住所・氏名・マイナンバーの経路を揃える | 新しい会社の人事 | 案内に書かれた提出日 |
| 退職前 | 有給の残日数と申請期限 | 前職の勤怠 | 最終出社日と退職日がずれる人 |
| 退職前 | 離職票・源泉徴収票・雇用保険の番号の行き先を聞く | 前職の人事 | 退職願を出した時点 |
| 空白があるなら退職日の翌日側 | 健康保険と国民年金 | 協会けんぽ/市区町村 | 任意継続は退職日の翌日から20日以内、という案内がある |
| 入社日 | 資格取得、通勤経路、給与口座 | 新しい会社 | 会社の案内が正 |
| 入社した月 | 住民税の特別徴収がつながるか確認 | 新しい総務・自治体 | 切れると普通徴収の納付書が来ることがある |
| 社宅を出る人 | 会社規程の退去、住民票、通勤経路 | 管財・新しい役所・人事 | 荷物の日と届出の日を混ぜない |
| 年末調整の前 | 前職の源泉徴収票を新しい会社へ | 新しい総務 | 年末調整に間に合う週 |
次の会社が決まっていて空白が無い人は、表の「空白」の行を飛ばして、書類と税金から入るとよいでしょう。承諾する前の書面の差は、内定後に確認する労働条件 に分けてあります。入社日、試用、転勤、みなし残業は、承諾のあとだと直しにくい行です。
最初に空白を数える
資格の得喪は日単位です。退職日が金曜日、入社が翌月曜日でも、土日が空白になることがあります。有給消化中は在職扱いかどうかで保険が変わります。最終出社日と退職日が違うことはよくあるので、カレンダーに両方書いておくと安心です。残日数と申請期限の見方は 有給申請をスムーズにする準備 に分けてあります。消化の日数を口頭だけで決めると、退職日がずれて資格の日付もずれます。
空白があるなら、健康保険は任意継続、国民健康保険、家族の被扶養者、の3択です。細目は 退職後の健康保険 に、全体の順番は 退職ガイド に分けてあります。年金の号は 国民年金と厚生年金 です。資格喪失日と資格取得日だけを短く数えるなら 転職月の社保・年金 です。自分で「数日なら無視してよい」と決めないほうが安全です。
空白が無い人でも、新しい健康保険の資格が端末に出るまで数日かかることがあります。その間の受診は、立て替えになることがあります。資格取得届を出した日を、人事に確認しておくと安心です。
入社書類は住所と氏名を先に揃える
新しい会社が求めるものは、本人確認、マイナンバー、給与口座、通勤経路、扶養や保険の申告、が普通です。番号類は私用の添付で回さないほうが安全です。会社指定の経路以外で「とりあえず」送ると、あとから再提出になります。
落ちやすいのは、履歴書と入社書類で住所の表記が違うこと、マイナンバーを私用メールに付けること、通勤経路を承認前に定期で買うことです。詳細は 入社時の身分書類 に分けてあります。
雇用保険の被保険者番号は、前職の離職票に載っています。ない人は、ハローワークで確認できます。「分からなければ空欄で」と言われることもあり、後から照会で戻されます。空欄で出さず、番号が分かるまで一日置くのがおすすめです。
退職証明書は、入社や貸与住宅の退去で急に二枚要ることがあります。前職の最終週に、用途の枚数を聞いておくと安心です。離職票はハローワーク、源泉は年末調整、証明書は入社、と出す先が違います。
転職活動中に引っ越した人は、応募時の住所と入社時の住所がズレます。履歴書の住所 と、社内の身上届と、手元のPDFを同じ日に揃えておくとよいでしょう。
税金:源泉徴収票と住民税
年の途中で転職した人は、前職の源泉徴収票が新しい会社の年末調整に要ります。前職と現職で二枚です。欄の見方は 源泉徴収票の見方入門 に分けてあります。前の勤務先に扶養控除等申告書を出して給与を受けた人は、その給与を含めて年末調整します。源泉徴収票で金額や税額を確認できないときは、新しい勤務先では年末調整ができず、確定申告で精算します。届かないときは前の勤務先へ交付を頼むのがおすすめです。会社が電子でしか出さない場合は、退職後に社内システムが閉じると開けません。在職中に印刷して、紙を一枚持って入社すると安心です。控除の内訳が空欄なのに税額がある票は、再発行を頼むとよいでしょう。空欄のまま次の会社へ出すと、その票だけでは控除を確認できません。新しい会社が案内した提出日の前に、控除証明書の氏名と年を見る話は 年末調整の必要書類と提出期限 です。前の勤務先の源泉徴収票が届く前に、年末調整を終わった気にしないほうが安心です。医療費控除がある年は、年末調整だけでは終わりません。扶養控除は、多くの給与所得者の場合、年末調整の申告書で出します。税務の個別判断は税理士か税務署です。
在職中の住民税は給与天引き(特別徴収)が多いです。転職すると、前職の特別徴収が止まってから新職場の特別徴収が始まるまでに、普通徴収の納付書が来ることがあります。普通徴収と特別徴収 に、現金がいつ出ていくかの差を書いてあります。退職が決まった週に、前職の総務へ「残りの住民税の徴収方法」をメールで聞いておくと安心です。口頭は残りません。
住民税は前年所得ベースです。転職して手取りが落ちても、請求はすぐには下がりません。手取りの減りと請求のタイミングがずれる、と先に書いておくとよいでしょう。
通勤経路は承認が降りてから買う
通勤手当の非課税の上限と、会社の支給規程は別物です。国税庁の案内と、就業規則の「合理的な経路」を並べて見ると安心です。地図アプリの最速は、会社が認める経路とは限りません。経路申請の画面があるなら、承認が降りてから定期を買うのがおすすめです。細目は 通勤手当の非課税限度と申請時の注意 です。
在宅が主の人は、定期の前に、手当が定額か実費かを規程で分けておくと安心です。違いの見方は 在宅勤務手当と実費精算の違い 、申請で出す証拠は 在宅手当の社内申請で必要な証拠 です。出社日が少ない月に、旧経路の定期だけ先に買うと戻りにくいです。
引っ越しで経路が変わった人は、旧経路のまま申請しないほうが安全です。過大受給はあとから精算されます。駐車場代は通勤手当と別規程の会社が多いです。住所の届出は 引っ越しでやること完全ガイド です。
社宅から民間へ移る人は、退去の精算と通勤経路と住民票が同じ週に重なります。解約予告は会社規程です。民間の賃貸契約と同じ日数ではありません。社宅の住所のまま荷物だけ移すと、契約と届出がずれます。費用差と退去の重ね方だけを短く見るなら 社宅から民間賃貸へ移るときの費用差 です。
次の仕事を探す場合
無料でできる起点は、ハローワークの求職申込みです。失業給付を受ける人は、ここが手続の一部でもあります。民間の転職サービスは、求人の幅を広げたい人の選択肢です。必要ない人は、ハローワークと自分で探すだけで足ります。登録その場の有料相談、不安を煽る「今やらないと」は不要です。
在職のまま副業を始める人は、税金の前に、いまの会社の就業規則が許可制か届出制かを見ます。競業・秘密・勤務時間の線は 副業許可の社内確認 です。申告が必要になる切れ目は 副業の税金 で、許可とは別のカレンダーです。失業給付の受給中に就労する場合は、ハローワークへ申告する話です。黙って働くと、あとから返還の話になります。
よくある詰まり方
- 口頭の年収のまま承諾し、通知書との差を残す
- オファーの入社日だけ見て、資格の日付を聞かない
- 空白の土日を「無視してよい」と自分で決める
- マイナンバーを私用メールに付ける
- 通勤の承認前に定期を買う
- 社宅の住所のまま民間へ荷物だけ移し、住民票と通勤経路が旧のまま残る
- 前職の源泉徴収票を待たずに、年末調整を終わった気になる
- 会社の提出日をカレンダーに入れず、控除証明書を開けない
- 電子交付のまま入社し、退職後に開けない
- 退職証明書の枚数を、前職の最終週に聞かない
- 控除の内訳が空欄の票を、そのまま次の会社へ出す
- 住民税の納付書を、茶封筒だからと捨てる
- 次の会社が決まったので、退職側の任意継続20日を見ない
- 有給消化を口頭だけで決め、最終出社日と退職日のずれをカレンダーに書かない
カレンダーに書くのは、資格喪失日、資格取得日、源泉徴収票の到着確認です。この3つが埋まると、残りは後から追えます。まずは両社の人事に、資格の日付だけでも聞いてみてください。
次に読む
- 有給申請をスムーズにする準備(消化で最終出社と退職日がずれる人。残日数と申請期限)
- 内定後に確認する労働条件(承諾前に書面と口頭の差を並べる)
- 退職後にやること完全ガイド(空白がある人の保険・年金・失業給付)
- 転職月の社保・年金で空白を作らない方法(資格喪失日と資格取得日)
- 入社手続きで求められる身分証・番号類
- 通勤手当の非課税限度と申請時の注意(経路変更と非課税の上限)
- 在宅手当の社内申請で必要な証拠(定額か実費か。在宅日と領収の日付)
- 社宅から民間賃貸へ移るときの費用差(退去・初期費用・通勤が重なる人)
- 年金の手続きでやること完全ガイド
- 国民年金と厚生年金の違い
- 住民税の普通徴収と特別徴収
- 源泉徴収票の見方入門(前職と現職で二枚。空欄のまま出さない)
- 年末調整の必要書類と提出期限(新しい会社が案内した提出日。前の勤務先の源泉徴収票)
- 副業許可の社内確認ポイント(在職のまま始める人。税の前に許可か届出か)
- 引っ越し後の履歴書
参考・確認先
- ハローワークインターネットサービス(求職の申込み、雇用保険の入口)
- 日本年金機構(資格の得喪、号の切替の入口)
- 全国健康保険協会(資格取得・任意継続など健康保険の入口)
- 国税庁(源泉徴収票、年末調整、通勤手当の非課税の入口)
- 新しい会社の人事・入社手続き案内(提出経路・必要書類。手順の正はここ)
よくある質問
Q翌日入社なら手続きは要りませんか?
次の会社の資格取得で健康保険と厚生年金はつながることが多いです。それでも源泉徴収票、住民税の切れ目、入社書類の住所と氏名は残ります。一日空くなら、保険と年金の空白も確認しておくと安心です。
Q有給消化中に次の会社の研修が始まったらどうなりますか?
最終出社日と退職日は違うことがあります。保険の資格は退職日側で動きます。消化中に次の会社で働き始めると、二重加入や空白の話になります。両社の人事に、資格の日付を一文でもらうのが先です。
Q転職サイトに登録しないと損ですか?
必須ではありません。求職の起点はハローワークで足ります。民間の転職サービスは、自分で探すより求人の幅を広げたい人の選択肢です。不安を煽る勧誘や、その場の有料契約は不要です。
Q源泉徴収票はいつ要りますか?
前の勤務先に扶養控除等申告書を出して給与を受けた人は、その源泉徴収票を新しい会社の年末調整に出します。金額を確認できないときは、新しい勤務先では年末調整ができず、確定申告で精算します。届かないうちは前職の人事へ交付を頼むのがおすすめです。
