年末調整の書類は、勤務先が指定した日までに出します。その日は、税務署へ確定申告する期限とは別です。遅れると、控除が会社の計算に入らず、自分で確定申告が必要になる場合があります。

出す前に確かめるのは、次の三つです。

  • 勤務先の提出日と、出し方
  • 自分に必要な申告書と、控除証明書
  • 書類が届かないときと、提出日に間に合わないときの相談先

生命保険料の控除証明書は、十月ごろに届くことが多いです。勤務先の提出日がそれより前で、証明書がまだ無いときは、届いてから出すと自分で決めずに、未着だと勤務先の担当へ伝えます。

提出日は勤務先の案内で決まる

提出日は会社ごとに違います。メールや社内案内に書いてある日を、カレンダーの予定に入れます。案内に、遅れて出してよい日が書いてあれば、その日も予定に入れます。書いていない日を、自分で締め切りとして足さないほうが安心です。

提出日が勤務先の休業日と重なるときは、その前の営業日に自分で読み替えません。読み替えが必要かは、その日より前に担当へ聞きます。

必要な書類

勤務先が配る用紙を使います。書類の名前と出し方は、その案内で確かめます。令和8年十二月一日以後に行う年末調整では、基礎控除、配偶者控除等、特定親族特別控除、所得金額調整控除は一枚の申告書です。当てはまる欄だけを書きます。十二月一日より前に年末調整をする場合の用紙は、勤務先が配るものに合わせます。

書類 必要になる人 見ること
扶養控除等申告書 年末調整を受ける人 扶養親族の氏名と、所得の見込み
基礎控除などの申告書(一枚) 基礎控除などを受ける人 自分と、当てはまる家族の所得の見込み
保険料控除申告書 生命保険、地震保険、国民年金、小規模企業共済などの控除を受ける人 今年分の控除証明書
住宅借入金等特別控除申告書 住宅ローン控除の二年目以降で、勤務先の年末調整を受ける人 初年は確定申告。残高証明書が要るかは借入先の方式
前の勤務先の源泉徴収票 今年、前の勤務先に扶養控除等申告書を出して給与を受けた人 支払金額と、源泉徴収税額

この表は、国税庁の令和8年分の様式に沿った概要です。勤務先の運用や、自分が受ける控除で、出す紙は変わります。

住宅ローン控除は、最初の年は確定申告です。二年目以降で勤務先の年末調整を受ける人は、給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書を出します。残高の示し方は、借入先の方式で分かれます。証明書方式の金融機関は、年末残高等証明書を一緒に出します。調書方式の金融機関は、税務署へ年末残高等調書を出すため、残高証明書の提出は原則として要りません。申告書に年末残高が書いていないとき、借換えがあるとき、借入が複数あるときは、返済の予定表などで残高を確かめます。自分の借入がどちらの方式かは、借入先か勤務先の案内で見ます。

医療費の領収と、ふるさと納税の受領証明書は、勤務先に出す年末調整の書類には含めません。医療費控除は確定申告です。寄附金控除は、ワンストップ特例か確定申告で、年末調整の用紙とは別です。どちらで申告するかは 年末調整と確定申告、どちらで直すか です。対象になりやすい医療費の分けは 医療費控除の対象になりやすい支出・なりにくい支出 です。返礼の前に、ワンストップが使える年かを見る話は ふるさと納税の基本フローと限度額の考え方 です。

年の途中で転職し、前の勤務先に扶養控除等申告書を出して給与を受けた人は、その給与を含めて年末調整します。支払金額、源泉徴収税額、社会保険料は、前の勤務先の源泉徴収票で確認します。この確認ができないときは、新しい勤務先では年末調整ができず、確定申告で所得税を精算します。届く見込みがあるうちは、前の勤務先に交付を頼みます。在職中に電子で受け取れる人は、退職後に社内の画面が閉じる前に、印刷して手元に置いておくと安心です。欄の見方は 源泉徴収票の見方入門 です。今年転職した人の全体の順番は 転職後にやること完全ガイド です。

所得の見込みを扶養控除等申告書へ書く前の確認は、年末調整の扶養控除で確認すべきチェックリスト に分けてあります。

提出の前に確認すること

控除証明書は、今年分かを見ます。前年分の控除証明書は、今年の年末調整には使いません。

氏名が旧姓のままの紙は、直ちに再発行が必要、とは限りません。その紙で受け付けるかは、勤務先の担当か、証明書の発行元に聞きます。再発行には日数がかかることが多いので、提出日の直前では、今年の年末調整に間に合わないことがあります。

住宅ローンの残高は、紙の証明書ではなく、銀行からのメールで知らせることがあります。メールの本文そのものが証明書とは限りません。添付のファイルや、案内されたダウンロード先を見ます。届いていないときは、迷惑メールフォルダも見ます。

電子の控除証明書は、勤務先がデータを受け付けるときだけ、その方法で足ります。マイナポータルの連携が終わっていても、給与計算が紙を求める会社があります。データをそのまま印刷しても、紙の控除証明書にはならないことがあります。勤務先がデータを受け付けないときは、パソコンの「QRコード付証明書等作成システム」で書面にするか、発行元から紙の証明書を受け取ります。スマートフォンは、このシステムを使う想定の環境に入っていません。出し方は、勤務先の担当に合わせます。連携だけ終えて紙を出さないと、会社の年末調整にその控除が入らないことがあります。

提出日に間に合わなかったとき

過ぎたと分かったら、まず勤務先の担当に、今から受け付けるかを聞きます。案内が無いのに、必ず遅れて出せる期間がある、とは考えないほうがよいでしょう。

受け付けると言われたら、足りない書類だけを、指定された方法で出します。すでに出した申告書を全部作り直す必要があるかは、担当の指示に合わせます。

受け付けないと言われたら、会社の計算に入らなかった生命保険料などは、確定申告で申告できることがあります。医療費控除と寄附金控除は、会社の提出日に間に合ったかどうかとは別に、自分で申告する側です。切り分けは 年末調整と確定申告、どちらで直すか です。税額をこの記事の一般論で決めず、必要なときは税理士か税務署に確認するのがおすすめです。

今年転職した人で、前の勤務先の給与を含める必要があるのに源泉徴収票が無いときも、新しい勤務先では年末調整ができません。精算は確定申告です。条件は、上の書類の節と、国税庁の「中途就職者の年末調整」に書いてあります。

年の途中で退職し、その年に再就職しなかった人は、原則として年末調整を受けません。十二月に支給される給与を受け取ったあとに退職した人などは、その勤務先で年末調整の対象になることがあります。ほかの例外は、国税庁の「年末調整の対象となる人」にまとまっています。年末調整を受けていない給与は、確定申告で精算します。納めすぎていれば、還付になることがあります。今年再就職しない人の順番は 退職後にやること完全ガイド です。

出す前の確認

  • 勤務先の提出日と出し方を、案内で確かめる
  • 配られた申告書のうち、自分に要るものを分ける
  • 控除証明書が今年分か、氏名が案内と合うかを見る
  • 今年転職した人は、前の勤務先の源泉徴収票があるかを見る
  • 足りない書類は、提出日の前に勤務先の担当へ伝える
  • 電子の証明書を紙で出す人は、データをそのまま印刷しない
  • 出したあとに、受け付けられたかを担当の案内で確かめる

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会社が指定した提出日が先で、自分の確定申告に回す控除はそのあとです。

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参考・確認先

よくある質問

Q最新の様式はどこで確認できますか?

勤務先が配る用紙と、国税庁の「年末調整がよくわかるページ」を見るのがおすすめです。申告書の様式は年度で変わります。年末調整は所得税の手続きです。

Q会社の提出日を過ぎたら、その控除は諦めますか?

まず勤務先の担当に、今から受け付けるかを聞きます。受け付けない生命保険料などは、確定申告で申告できることがあります。医療費控除は、はじめから確定申告です。

Q電子の控除証明書だけで足りますか?

勤務先が電子データを受け付ける場合は、その方法で足ります。受け付けない場合は、データをそのまま印刷せず、国税庁のQRコード付証明書等作成システムで書面にするか、発行元の紙の証明書を使います。

Q前の勤務先の源泉徴収票が無いときは、現職の分だけ年末調整できますか?

前の勤務先に扶養控除等申告書を出して給与を受けた人は、その金額を確認できないと、新しい勤務先では年末調整ができません。確定申告で精算します。

Q控除証明書の氏名が旧姓のままでも出せますか?

直ちに再発行が必要、とは限りません。その紙で受け付けるかは、勤務先の担当か発行元に聞くのがおすすめです。